親が農業を楽しそうにしていたのを見て、「自分も将来は農業をやってみたい」と思っていた毅さん。勤めていた大手の証券会社の転勤のタイミングに重なるように、実家の観光農園で新たにシードルの醸造所を造る計画立ち上がり、Uターンを決意されました。
「松川町は、若手の農業者のつながり『若武者』があり、勉強会や即売会のほか、懇親会もあり、面白く、刺激的なつながりがある」と毅さん。毅さんと阿子さんは新たな取り組みとして、りんごの木の下でのバーベキューやシードルを楽しむイベントを始めました。
「売り手と買い手の線引きを無くし、お客様とのつながりや関係を大切にしたい」という思いから始まり、丸ごと農園を味わえる人気のイベントのひとつとなっています。家族で始めたシードルの醸造も、販売当初から大人気。りんごの醸造、販売まで手がけた初仕込みのシードルは、品評会で賞も受賞し完売に。
「最近ではお客さまのくだものの消費の形が変わってきており、果樹産業自体が大きな転換期に入っていると感じています。そんな中で松川町には思いついたことを形にできる環境があり、変化する市場にどう対応していくかも今後の楽しみです」
阿子さんとともに、新しい観光農園の姿を追い求めています。
(この記事は取材時の内容です)